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手指や腕のしびれ 手指や腕のしびれのイラスト

手指や腕がしびれる原因はどこにある?
  しびれの範囲をしっかり把握しましょう

まずしびれているのは腕ですか? 手?それとも指?

しびれている場所をしっかり確認してみてください。
しびれは絶えず感じている方ばかりではありません。
何かの拍子(例えば朝起きると、など)にしびれを感じていても診察時にはしびれていないことも少なくありません。
しびれているときにしっかりその範囲を知ることが原因の病気を見つける大きな手掛かりになります。
しびれを感じる場合、その原因はその部位よりも頭に近い方に原因があります。

例えば上腕がしびれる場合、原因は手首にはありません。
ただし、逆はなりたちません。
指だけがしびれているからと言って首が原因ではないと言い切れませんので注意が必要です。

腕や手のしびれの原因として多いのは(上のイラストを見てください)
整形外科領域では①頚髄由来(けいずい:首の後ろのあたり)②腕神経叢(わんしんけいそう:首の付け根)由来③肘部(ひじぶ:ひじのあたり)由来④手首由来となります。
①は頚椎症性神経根症
②は胸郭出口症候群
③は肘部管症候群
④は手根管症候群 などが代表的な疾患として挙げられます。

その他の脳梗塞や脳出血などの脳神経由来、糖尿病などが原因となるしびれもあり、精査が必要となる可能性があります。

朝起きると腕から手がしびれる?
  それは頚椎症性神経根症かもしれません。

次のような症状がある場合、頚椎症性神経根症(けいついしょうせい しんけいこんしょう)が原因かもしれません。
【頚椎症性神経根症の症状チェック】

☐肩から腕、手指にかけて広がるような痛みやしびれがある
☐上を向くとしびれがひどくなる
☐手を頭の上にのせるとしびれがひどくなる
☐握力がなくなってきた感じがある。
☐朝起きると肩から腕、手指にかけてしびれを感じる

くわしくはこちら
【頚椎症性神経根症について】をご覧ください

【病態】
頸椎(けいつい:首の骨)が変形すること神経が圧迫され、手指や腕に痛み、しびれが生じます。
顔の向きによって神経が刺激を受けるとしびれが強くなることがあります。
またしびれの範囲は頸部から腕、手指にかけて広く、放散するような症状となることが多いです。

【主な治療法】
リハビリ
牽引や電気刺激などの物理療法で神経症状を緩和するリハビリをします。
内服治療
神経痛やしびれを緩和する内服薬を処方し症状の改善を図ります。
手術治療
内服薬で効果がない場合や、麻痺症状(手が動かしにくい、歩きにくい)などの症状が出現した場合には手術をお勧めることがあります。

当院ではまず内服やリハビリを中心とした治療で症状の緩和を図ります。
手術が必要と判断した場合は近隣病院の専門医の外来(岐阜市民病院、岐阜大学病院など)を紹介いたします。
ご希望の病院があればそちらへ紹介することも可能です。
お気軽にご相談ください。

洗髪していると腕がしびれる?
 それは胸郭出口症候群が原因かもしれません

【症状チェック】
次の動作で腕のしびれやだるさ、痛みなどが出現する場合、胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)の可能性があります。

☐洗髪動作
☐つり革につかまっているとき
☐物干しの動作
☐投球時、投球後

くわしくはこちら
【胸郭出口症候群について】をご覧ください

【症状と病態】
洗髪やつり革につかまる動作など、肩を挙げるようなをすると上肢のしびれやびりびり感を生じます。
頸から腕にむかう神経や動脈が、筋肉、骨などで絞扼される(挟まれる)ことが原因です。
なで肩の体系や筋肉質で重いものを運ぶ労働者などに多いとされています。

【主な治療法】
理学療法
神経周囲の筋肉の緊張を緩和することで症状を緩和することが期待できます。
内服治療
しびれを緩和する内服薬を使用します。
手術治療
上記の治療で効果がない場合、神経の通り道を広げる手術をお勧めすることがあります。

当院ではまず内服やリハビリを中心とした治療で症状の緩和を図ります。
手術が必要と判断した場合は近隣病院の専門医の外来(岐阜赤十字病院、岐阜大学病院、岐阜赤十字病院など)を紹介いたします。
ご希望の病院があればそちらへ紹介することも可能です。
お気軽にご相談ください。

スマホの操作で腕から指がしびれる?
  それは肘部管症候群が原因かもしれません。

次のような症状がある場合、肘部管症候群が原因の可能性があります。
【肘部管症候群の症状チェック】

☐小指と薬指、(場合によっては前腕の小指側)にしびれがある
☐スマホ使用時など肘を曲げていると小指、薬指にしびれを感じる
☐指を広げたり閉じたりしにくい
☐箸を使いにくくなった
☐手の甲をみると骨が浮き出て見える(筋肉が痩せているようだ)
☐野球のピッチャーなど、肘に負担がかかることが多い
☐肘の内側をたたくと指先にしびれが走る

くわしくはこちら
【肘部管症候群について】をご覧ください

【病態】
肘の内側で尺骨神経(しゃっこつしんけい)が慢性的に圧迫されることで、前腕の小指側や手指の薬指・小指にしびれを生じます。
加齢による肘の変形や子供の頃の骨折による肘の変形、柔道や野球などのスポーツが原因となります。

【治療法】
局所の安静
神経に負担がかかるような状態を避けるように心がけていただくことで症状が緩和する可能性があります。
内服薬の処方
しびれを改善するような内服薬などを処方することがあります。
注射療法
神経の通り道に薬剤を注射して通り道を広げ、症状を緩和する方法です。
手術療法
麻痺の症状や筋肉がやせる(筋委縮)などの重篤な症状が出現した場合は手術をお勧めすることがあります。

当院ではまず生活指導や内服を中心とした治療で症状の緩和を図ります。
手術が必要と判断した場合は近隣病院の専門医の外来(岐阜赤十字病院、岐阜大学病院、岐阜市民病院など)を紹介いたします。
ご希望の病院があればそちらへ紹介することも可能です。
お気軽にご相談ください。手術が必要と判断した場合は近隣の専門医をご紹介いたします。

母指から中指がしびれる?
  それは手根管症候群が原因かもしれません。

次のような症状がある場合、手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)が原因かもしれません。

【手根管症候群のチェックリスト】
☐小指以外にしびれがある
☐薬指の内側と外側で感覚が違う
☐手を振ったり、指の曲げ伸ばしをするとしびれが軽減する
☐母指の付け根が痩せてきている
☐母指と小指をくっつける動きがしにくい
☐細かいものがつまみにくい
☐妊娠・出産期の女性
☐40歳以降の女性

くわしくはこちら
【手根管症候群について】をご覧ください

【病態】
正中神経(せいちゅうしんけい:手首の真ん中を走る神経です)が手首にある手根管というトンネルで圧迫された状態で生じます。
原因は不明ですが、妊娠・出産期や更年期の女性が多く生じるのが特徴で、女性ホルモンの乱れによる滑膜の腫れが原因のひとつと考えられています。

【治療方法】
手首の安静
シーネ(手首を固定する添え木)やサポーターで特に夜間手首が動かないように安静にします
内服治療
しびれを軽減する内服で症状が改善することがあります。
体外衝撃波
炎症を起こした神経に衝撃波を当て、神経の炎症を緩和します。
くわしくはこちら体外衝撃波治療器についてをご覧ください
注射治療
通りが悪くなった正中神経の周囲に薬剤を注射することで症状を緩和します。
手術療法
横手根靭帯(おうしゅこんじんたい)を切開して正中神経の通り道を広げる手術をします。

当院ではまず内服や手首の固定装具を中心とした治療で症状の緩和を図ります。
特に親指の付け根が痩せてきたり、ものがつまみにくいなどの麻痺症状が出現した場合には早急な手術をおすすめします。
手術が必要と判断した場合は近隣病院の専門医の外来(岐阜赤十字病院、岐阜大学病院、岐阜市民病院など)を紹介いたします。
ご希望の病院があればそちらへ紹介することも可能です。
お気軽にご相談ください。

お気軽にご相談ください。

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【当院のご予約、受診方法について】をご覧ください

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原因となる疾患

原因となる疾患には次のようなものがあります。

痛みの特徴
頚椎で飛び出した椎間板が脊髄神経や神経根を圧迫することで、首の痛みや腕や手指のしびれ、痛みが生じます。
痛みの特徴
運動などで頚部に強い衝撃を受けると怒ります。軽いものでは手足のしびれ、重くなると四肢が全く動かせなくなります。
痛みの特徴
肘の軟骨がすり減り骨が変形し、痛みを生じたり曲げ伸ばしが困難になったりします。
痛みの特徴
女性ホルモンは手や手指の疾患に大きく関与することが明らかになっています。
痛みの特徴
胸郭出口で神経が刺激を受け、腕から手指にかけてのしびれや脱力などを生じます。
痛みの特徴
手関節で正中神経が刺激をうけ、手指(母指から薬指)のしびれや痛みを生じます。
痛みの特徴
肘で尺骨神経が刺激されることで前腕や手指(薬指・小指)のしびれや痛みを生じます。
痛みの特徴
頚椎が変形し神経に刺激を与えることで手指や腕のしびれの原因となります。

©医療法人幸鷺会

文責・監修森 敦幸

(整形外科専門医・日本スポーツ協会公認ドクター)

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